加茂の八朔   千葉県指定無形民俗文化財

日時 平成18年8月1日(木) 15:00〜17:00頃 ※毎年8月1,2日に奉納
場所 賀茂神社(千葉県南房総市加茂)
交通 JR外房線南三原駅よりバス、賀茂坂下下車徒歩10分


以前から文献では知っていて気になっていたんですが、ネットではあまり紹介されていないので行ってみることに。
文化財としての名称は「加茂の三番叟と花踊」。去年まで丸山町でしたが、合併で南房総市になりました。

午後1時半ごろ、集合場所の集会所前に到着しました。中から話し声が。カメラマンもぼちぼちいました。
地元のお年寄りも様子を見に来られてましたが、誰も正確な開始時間を知らない(苦笑)。ひたすら待ちます。
この日は8月とは思えないほど涼しかったので助かりましたけど…

3時近くになってようやく一行が外に出てきました。男の子は裃姿など、女の子7人は白衣に緋袴。よくみると白衣の袖が薄紅色をしています。
翁を先頭に田圃の中を賀茂神社まで進みます。稲にはもう穂が稔っていました。途中には船の帆のような大きな幟もあります。
10分足らずで神社に到着。境内右手に仮設の舞台が作られています。一行は拝殿に入って神事となります。手前に壁がないので皆中をのぞいていました。

幟 集合 行列 行列
拝殿 整列

3時50分、神事が終了。舞台ではまず「三番叟」が始まります。
舞台奥に座った小鼓二人と左端の大鼓(以上は少年)と右端の謡(大人)の伴奏で、翁・千歳・三番叟が次々と舞います。
途中、後見役の男の子が後ろから付いていったりします。翁と三番叟は面をつけて改めて舞います。

三番叟 三番叟 千歳 翁と千歳
翁 翁 翁 三番叟
三番叟 三番叟と千歳 三番叟 三番叟

4時半、三番叟と入れ替わりに「花踊」が始まりました。踊りは全部で五種類あり、はじめの踊りの名前も「花踊り」といいます。
右手に扇、左手に花の杖を持ちます。途中から素手で舞うようです。

花踊り 花踊り 花踊り 花踊り
花踊り 花踊り

続いて「手籠踊り」になります。本来は花が入っているものらしい。
三番目は「手拭い踊り」。手拭いを首からかけ、途中で腰を落とすなど振り付けが複雑そう。

手籠踊り 手籠踊り 手籠踊り 手籠踊り
手拭い踊り 手拭い踊り 手拭い踊り 手拭い踊り

次の踊りは「手踊り」です。袖を返したりしてこちらも難しそうです。
最後は「奴(やっこ)踊り」。房の付いた棒を肩に担いだり、輪になって回ったりします。

手踊り 手踊り 手踊り 手踊り
奴踊り 奴踊り 奴踊り 奴踊り
奴踊り 奴踊り

踊りがすべて終わったのは4時45分頃。多彩なわりに意外と短い…
たくさんいた観客・カメラマンもあっという間にいなくなってしまいました。

礼 記念写真 直会 幟と鳥居

あとで聞いたら、花踊の女の子は小学校1年生から6年生までだそうです。本来は八人という話もあるらしい。
衣装は巫女さんふうですが、踊りはお座敷で踊るようなものでしたね。
これまで見た中では「チャッキラコ」が一番近いかもしれません。どちらも「昔は各人各様の晴着であった」(民俗芸能辞典) そうですし、位置的に半島の先のほうだし←強引だ^^;

余談ですが行きは外房線、帰りは内房線回りで房総半島を一周してしまいました。結構遠いですねー。

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